教師というもの

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皆さんこんばんは角松利己です。

昨日(7/31)は、NPO法人「共育の杜」主催のオンラインセッション『働き方を変えてみませんか?』に参加しました。 そのオンラインセッションで触発され、今回の記事では「教師ってどんな人たちなんだろう?」ということについて、改めて考えてみました。

日本における「教師」の特殊性

「教師の働き方」に限らず、学校と教師をめぐる問題がなかなかうまくいかないのは、以下の理由があると考えます。

①公教育(もちろん私学も含みます)は、利益度外視で展開できる事業であること。よって、教師の本業回帰性は、利益を生む必要のない(もっと現実的に言えば、結果が出なくてもクビにはならない)公教育に携わる者にとっては、自己の存在意義を正当化する「錦の御旗」となるため、教師は同業回帰性を潜在的に手放そうとはしないはずであること。

*「本業回帰性」とは、簡単に言うと「時間ができてもすぐに仕事に戻っちゃう」といった「帰巣本能」のような性質です(私見)。

②教師は、そもそも学校教育の恩恵を最大限享受してきた人種であり、学校教育の在りをに意識的に検討しようと思う可能性が低いこと。

加えて、個々の教師の価値観は多種多様であり、彼らがコンセンサスを得るプロセスは常に「神々の戦い」に帰結するため、本質的なゴールの共有はきわめて困難であること。

*「神々の戦い」とは、個々の神々が自説の正当性を主張するだけで、結論の出ない状況を言います。

③現代において教職はすでに聖職ではないが、道徳的権威の行使者とは別の社会的要請に基づいて仕事を遂行しなければならない状況にあること。

④教師は本質的に持つ「生徒をさらに良くしよう」という気持ちから、旧来の「べき論」を手放せないため、職務の中心を「指導」に置くことになる。結果的に「働きかけ続けること」自体に意義を見出さざるを得ないこと。

⑤教職は、価値観の移動が行われない。また、価値観の移動をよしとしない。学校文化への問い直しが行われないと、自浄作用は働かず、目の前の問題に対応することで「仕事をやっている」実感が持てる。教師はそんな「罠」に陥っているということ。

⑥学校が「外圧」にきわめて弱いのは、自己への問い直しを行わず、「対話」するスキルを育ててこなかったことによるものということ。

⑦教師は、常に年少者を相手に仕事をし続ける。その結果、権威的、指導的な振る舞いが何十年も醸成される。さらに、目の前の生徒は移動し続けるため、新たなスキル獲得の必要性を感じることがないということ。

思いつくままに述べてしまい、整理できていない点はご容赦ください。

端的に言えば、

利益を追求する必要のない公教育の担い手が、
自分を育ててくれた組織に対して疑問を持たず、
譲れない価値観を自身の存在意義に据え、
社会の現状と乖離した空間で、年少者を相手にし続ける。

これが、日本の学校です。そして日本の教師は、きわめて「特殊な職業」と言わざるを得ません。

長い時間をかけて醸成されてきた日本の学校文化は、現在の私たちが目の前の生徒に対する働きかけ方を変えない限り、変わっていくことはありません。人は「自分が教わったようにしか教えられない生き物」ですから。

「150年の歴史」は、「主体性の尊重」には勝てないのか?

私が不思議に思うのは、わずか150年くらいで醸成されてきた現在の日本の教育が、そのまま踏襲されている点にあります。

しかし、私を含めたすべての教師が、何らかの形でその恩恵を被っているわけですから、誰も文句は言わないわけです。

一番の問題は、日本の学校教育に「主体性」がないことです。

私は、諸外国のさまざまな教育システムを手放しで礼賛することはありませんが、それでもなお、子どもたちは「生き生きとしているな」「過度に自他を責めることがなくていいな」「人生を謳歌しているな」と感じます。たぶん、子どもたちを取り巻く大人たちが、伸び伸びとしているからでしょう。

「たったひとりの教師」が変わるから、学校も変わる

日本の地理的位置、歴史的経緯、国民性などを考慮すると、すぐに「主体的になれ」とは言えません。しかし、今ここでパラダイム・シフトを起こさないと、将来は明るい展望が見いだせなくなるでしょう。

個々の問題の改善や教育施策も、その実現を待ってはいられないというのが率直な思いです。

教師自身の意識改革が急務です。

私も年を重ね、2022年3月末には教員経験29年を迎えようとしています。

45歳くらいから定時退庁を目指し、48歳で7つの習慣に出会い、53歳の今年、任意団体としての協会を立ち上げました。

私のとる方向性は、「個々の教師の意識改革」です。単純ですが、制度やシステムを変えるよりも、手っ取り早いからです。たった一人の教師の人生にフォーカスすることを目指してやってます。

いろんな方が、いろんな問題意識を持ちながら、いろんなアプローチで「何か」を変えようとしています。その多様な取り組みを大切にしたいと感じます。

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