5. 教師が授業でやるべきことは、「授業」じゃない。

仕事で成功する

授業は、教師が影響力を行使する時間

 

生徒があなたの授業を楽しみにしてくれるようになると、

嬉しいですよね?

 

教師にとって最大の仕事は、授業です。

 

これは、勤務時間のほとんどを占めているから、といった理由だけでなく

担任であろうとなかろうと、

生徒の前に立って「大きな影響力」を行使する貴重な時間

だからです。

 

知識を身につけてほしい。

理解できるようになってほしい。

 

それももちろん大切ですが、最も大切なことは

 

教師である私が大切に思う価値観を、多くの生徒と共有したい

 

このような思いがあなたの心にあることではないでしょうか。

 

私は、生徒にとって「面白い」授業とは、

「生徒の心に響く」授業だと思っています。

 

そのために必要な観点は、以下の6点そのです。

 

1.生徒が主体的であること

生徒自身が授業に「関わった」という実感を持てることが大切です。

教師が一方的に話し、ノートを取らせる授業ではありません。

友人間で意見交換をし、考えを深め、質問がいくらでも許される授業です。

 

2.役に立つこと

授業内容は、社会との連動性が考慮されるべきです。机上の空論では面白くありません。

仮に抽象的な内容であっても、具体的な現象と結びつけることで面白くなります。

 

3.本質を伝えること

私が最も重視している点です。

本質とは、「汎用性」と「感動」です

 

よく「教材を教えるのではなく、教材を通して教える」

などと言われますが、教材を通して教えることこそが「本質」にあたります。

 

本質は、多くの物事に通底しています。つまり、汎用性が高いものです。

本質はすべての帰結点です。「1を知って10を知る」ことの体現です。

 

本質を知ることは、必然的に「感動」を伴うことにもなります。

「なるほど」「そうだったんだ」といった顔をする生徒を見るたびに、

私は心の中で「やった」と叫んでいます。

 

4.常識を否定する

刺激的であること。挑発的であること。現実主義に即していること

こういった要素が含まれている授業は、面白いものです。

 

学校は、「予定調和」を最優先にする場です。

「予定調和」とは、「常識」です。それは、「べき論」でもあります。

「そうなるのが妥当」という考えが、いつのまにか

「そうすべきだ」といった強制力を持ち始める場が、学校です。

 

学校生活は生徒にとって、「道徳的」な圧力にあふれています。

授業中でも、それ以外でも、常に監視下に置かれ、

「正しいふるまい」が求められます。

 

でも、苦しいですよね?

 

実は、生徒が最も自由になれるのは、授業中なのです。

 

授業担当者は、他の職員の目を気にすることなく、

生徒の知的好奇心を満たすことに専念できる。

 

そして、それは授業中だからこそ許される。

 

私が本質を伝えることと同じくらい、重視している点です。

 

4.安心感を与える

「大切にされている」という感覚を生徒に持たせることです。

 

時間を守り、言葉を選び、生徒の良いふるまいをその場で褒める。

特定の生徒とのやり取りはできるだけしない。

深追いせず、後で別室で話す。罰を与えたり減点したりしない。

 

これで十分です。

 

5.生徒相互の理解を深める

友達の考えがわかる授業が必要です

 

今も昔もそれほど変わりませんが、私たちも生徒も、驚くほど友人のことを知りません。

 

しかし、普段は仕事の話しかしない同僚も、些細なことをきっかけに

その人の価値観や置かれている状況を垣間見る瞬間があります。

その瞬間、それまでの見方が180度変わることもしばしばです。

単なる意外性ではなく、深い共感を呼んだり、尊敬の念を覚えたりする機会です。

 

私は生徒の書いた文章をよく紹介します。

担任に見せ、クラスで話し、場合によっては他クラスでも紹介します。

もちろん、内容を精査したうえで事前に本人の了解をとりますが、

その際にこう言うのです。

 

「君の書いたこの文章は、多くの生徒にとって読む価値のある文章だ。
 だから、ぜひ取り上げさせてほしい。」と。

 

友人の実名が上がり、文章が読み上げられると、

教室の空気は一気に静まります。

そして、その価値観に触れた生徒は、一瞬、顔が大人になるのです。

 

学校生活においては、誰もが、友人の考えや置かれている状況を知りたいと思っている

 

同年代を知ることで、内省が始まるわけです。

これが生徒にとって、強い動機づけになります。

 

6.笑いがあること

最低1回は笑いが入ることが理想ですね。

笑いは、一体感、安心感、コミュニティ意識をもたらしてくれる、とても貴重な要素です。

 

しかし、これが実は難しい。

教師は、いわゆる「いじり」を生徒に対して行うことが多いのではないでしょうか。

私も若い頃は親しい生徒に対して「いじり」をしていた時もありました。

「きっと受け流してくれるだろう」といった淡い期待を込めてです。

 

しかし、これはしてはいけないことです。「いじり」は非常に難しい。

教師と生徒とのやりとりは、どんなに配慮をしても上下関係が伴うものです。

会話の文脈も教師の意図通りに受け取ってもらえる保証はありません。

だから、しない。生徒を話題にして笑いを取ろうという姿勢は甘いと言わざるを得ません。

 

では、どうするか。

 

私は、自身の失敗談を話すことにしています。

授業中に雰囲気を変えたいとき、教師自身の失敗談は有効です。

 

若い頃の失敗でもいいですが、リアルなのはここ数か月の「家庭での失敗」です。

妻や子供に指摘された私の良くない言動をユーモアを交えて話すと、生徒の表情がなごみまます。

 

教師は、立場的には模範的に振舞うことを求められますが、

授業中に失敗談を話すことで生徒との距離は一気に縮まります。

そして、誰を傷つけることもありません。教師自身のちっぽけなプライドが吹き飛ぶくらいのものです。

 

これは、カタルシスでもあります。

失敗談を話す教師にとっては、公然と懺悔の機会が与えられたも同然で、癒され、内省し、明日につなげる機会となるのです。

 

 

いかがでしたか?

授業は、あなたが生徒に最も大きな影響力を行使する、貴重な時間です

 

そのために、生徒に「面白い」授業をしてください。

生徒にとって面白い授業は、あなたにとっても面白い授業です。

 

教師であるあなたを向上させ、あなたの人生を豊かにする時間なのです。

 

 

 

 

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